1/17ﾍﾟｰｼﾞ目 ある所に､動物だけが住む､動物村という村がありました｡ その村には､“ｼﾞｬｶﾞｰ＝ﾌﾗﾝｷｰ”という､悪者が山奥に住んでいました｡ところがある日､とても勇気のある犬が名乗り出ました｡その名前は“もも太郎”です｡もも太郎は､本当は人間島に住んでいたのですが､この村のウワサを聞き付けて､この村にやってきたのです｡ さっそく､もも太郎は､準備に取り掛かりました｡まず､山に行くまでの弁当をこしらえ､人間島の優しい飼い主からもらった､キズ薬と弓矢を持ちました｡そして、悪者を捕まえるロープを持って､いよいよ山に向けてスタートです｡ もも太郎は､まず､山道の左の方を歩きました｡右の方は､毒虫が多いのです｡それだからといって､山道のど真ん中を歩くのもキケンです｡村の動物達が仕掛けた罠があるからです｡もも太郎は､どんどん山道を進んで行きました｡すると､ポッカリあいた穴の中から､ 「誰か､助けてくれ～」 という声が聞こえて来ました｡穴の中をのぞいてみると､小さいさるがいました｡そのさるを助けました｡そのさるは､“さる男”と名乗りました｡そのさるは､お腹が空いているので､その弁当の物を､ちょっとだけ食べさせてくれませんか､と言いました｡心の優しいもも太郎は､弁当の中にある木の実をあげました｡しばらくして､さる男が元気になったのを見ると､「では｡」と言って､その場を立ち去ろうとしましたが､ 「ちょっと待って下さい」 と､さる男に呼び止められました｡もも太郎が､ 「どうしたの？」 と聞くと､ 「どうせ村へ戻ろうとしても､毒虫や罠があるからキケンです｡それにあなた様には､助けてもらったお礼をしなければなりません｡なので､あのｼﾞｬｶﾞｰ＝ﾌﾗﾝｷｰを一人で倒そうとしているのなら､私も連れてってくれませんか｡」 と､さる男はもも太郎に言いました｡もも太郎はしばらく考えましたが､そうだなとうなずき､さる男を連れて歩き出しました｡ 2ヘつづく [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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